桐ノ院整体院

浮気どころか不倫だぞと罵られ隊

こやまさんとアニメのはなし

正直なところ、こやまさんがアニメにはまってると言い出したとき、私は謎の上から目線みたいな気持ちになった。なんとなく私の中でこやまさんは(シンメのシゲちゃんとは対照的に)なにかに「はまる」という感覚が薄い人だという印象があったからだ。盆栽だとか、パンツを集めるだとか、その時々で「今これはまってんだよ~」と嬉しそうに話してくれるものはあるものの、それは時の流れと共にうつろうものだった。だからアニメの話をし始めたとき、なるほど~次はそこにきたかぁ、って少し笑ってしまった。そして勝手にせつなくなった。

 

生身の人と基本的に触れあわずにすむアニメという趣味は、アイドルとして安全な牌だ。特に今のこやまさんにとっては、最もリスクを回避できる話題として最適解なように思えた。ふわりふわりとそのときの流れで色々な趣味を経験していくこやまさんが今たどりついたのがアニメ、ということについて、そこにいかざるを得なかったのかなと感じてしまって、やっぱり賢いなあとかこれもまた彼を気に入らない人に打算的とか思われちゃうのかなとかぐちゃぐちゃ考えて勝手にせつなかった。多分私は、こやまさんが本当にアニメを楽しんでいる姿を想像できなかったのだ。元々二次元オタクだったから、こやまさんのような「オタク」と程遠い人が自分と同じ感覚でアニメを見ているとは信じがたかった。

 

私は「げんしけん」という漫画の咲ちゃんというキャラが大好きなのだけど、当初アニメを見るこやまさんに咲ちゃんを重ねていた。咲ちゃんはギャルで、ひょんなことからオタクだらけの部活に入ってしまうのだけど、オタクのことはわかんねーと言いながら、明るいギャルなのでオタクのこともちゃんと人として対等に見ていて、気が向いたら漫画も読んだりする。私にとってアニメの話をはじめたころの小山さんはそういう、明るくて気さくで優しいギャルに見えていた。地味な学生時代の私がひとり教室で漫画を読んでいたら「なに読んでんの?それおもしろいの?今度貸してよ」って茶髪でクラスの人気者の小山くんが話しかけてくれる、みたいな。それで本当に貸したらちゃんと読んで返してくれて「面白かった!おれ○○ってキャラがすきだったなー!またなんか貸してね!あんがとね!」て屈託なく笑ってくれる、みたいな。それで私はドキドキして次なに貸そうかな、なんてめちゃくちゃ準備しちゃうんだけど、結局次の機会は訪れないまま卒業してしまう。彼にとってその話題は一時のエッセンスでしかなかったのだから仕方ない……みたいなさ~~~! 

すげえ脱線したけど! まあつまりこやまさんの元々もっている柔軟さと、なんやかんや様々な思惑が重なって生まれた一時の趣味、それがアニメだったんじゃないかな、と思っていたわけだ。

 

でも昨日のKらじで、好きなアニメの原作漫画を読んだよ!と楽しそうに話すこやまさん、そしてその単行本の続きがジャンプで連載されていることを知らなくて心底びっくりしてるこやまさんの声を聞いたら、物事はもっとシンプルなんだなぁ……ってしみじみ感じた。あの声を聞く限りこやまさんは多分今まで本当に漫画やアニメというものに縁がなかったのだ。今まで全く触れてこなかった文化をのぞいてみたらとっても面白くて、色々見たくなって、お気に入りの作品ができて、誰かにそれを話したくて。その世界では常識とされてることも知らなくてびっくりして。

なんだ、私たちがよく知ってる感情そのままじゃないか。

私はこやまさんと同じ歳に初めてジャニーズの文化に触れた。知らないことばかりで(ライブDVDはTSUTAYAで借りられると思ってたよ!)、どのグループを見ても楽しくて、だけど特にお気に入りの人が、こやまさんが現れて。Twitterでダラダラ喋るようになって言いたりなくてブログも始めた。あのときの自分と、今の楽しそうなこやまさん、なにも変わらないなと気付いた。

 

私はオタクだから、すぐウダウダと「これがこうなことには何か理由があるんじゃないか」なんて考えてしまう。この人はこういうタイプだろうな、って他人のパーソナリティーを勝手に推測してしまう。こやまさんが特定の趣味を持たないのは、何に対してもフラットなのは、根本的に人間のことがあまり好きじゃないからなんだろうなと思っていた。自分とは真逆に思えるそういう(私の想像上の)部分が全然わからなくて興味深くて大好きだと思っていた。勿論こやまさんという人間を構成する部分にそのような特性もあるかもしれない。だけど物事はなんでもかんでも複雑で裏があるわけではなくて、案外シンプルなこともたくさんあるのだ。こやまさんは今までよく知らなかったアニメという世界を知った、それがいまとても楽しいらしい。ザッツライト。イッツオール。

 

できるだけ客観的にものを見たいな、といつでも私は考えているけれど、やっぱり自分の知識や思い込みで思考回路が狭くなることは多々ある。こやまさんは時々それをふんわり教えてくれる。

目で見て音を聴いて触れてその上で考える。考えすぎてるなって時は見えている事柄をシンプルに受け止めてみる。人と関わって生きていくというのは難しくて楽しいな~。こやまさん、いつもそういうことを思い出させてくれてありがとうね。

 

 

さいごに、メンバーの書いたこやまさんのいいところ。

総じて3人とも、ありのままのこやまさんを愛してるんだなと思わされる。

増田さんが私に「おまえ何もわかっちゃいねーな」って言ってる気がしました。こやまさんがピュア。シンプルな事柄すぎて、真っ直ぐ見られてなかったよ。参りました。これからもたくさん4人の色んな姿を見ていきたいな。できるだけ真っ直ぐに。

 

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